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【口臭対策】あなたの口臭の原因はなに?原因別の対策を解説

おそらくこの記事を読んでいる方のほとんどは、自分の「口臭」について気になっている方がほとんどではないでしょうか?

口臭というのは、自分ではなかなか気づけるものではないですし、気を遣って他人もなかなか指摘してくれないので、気になる方が多いんだと思います。

現に去年に打ち切りになってしまいました人気長寿番組「ライオンのごきげんよう」でおなじみのライオン株式会社の調べでは、口臭を気にしている老若男女の割合は約8割という結果が出ています。

そこで今回は、口臭の原因や、その原因ごとの対策などをできるだけわかりやすく解説していきたいと思います。

自分の口臭はどの程度なんだろうか?まずは確認してみよう

この記事を読んでいる方には、「口臭に悩んでるから解決策を見つけたい」って方もいれば「そもそも口臭があるのかどうかが気になる」という方もいるかと思います。

冒頭でも書きましたが、口臭というものは自分ではなかなか気づけるものではありません。それは「順応」という現象が原因です。

順応とは簡単に言うと、同じ刺激がずっと続き感覚がマヒしてきて何も感じなくなることです。

例えば香水なんかでも、つけて時間が経つと自分では匂いがわからなくなったりしますよね。口臭もそれと同じで、鼻は常に口の臭いを嗅いでるような状態なので順応してしまい、臭いがわかりません。

そこで、まずは自分の口臭を客観的に調べるための方法をいくつか紹介したいと思います。

口臭チェッカーを利用する

口臭チェッカーとは、その名の通り口臭をチェックするための測定器のようなものです。

種類は様々ですが、基本的な機能はみな同じで、口臭チェッカーに息を吹きかけると、その臭いレベルを数段階で判定します。

例えば5段階で評価するものなら、0、1,2までは正常の範囲で、3以上は人からもわかるレベルの臭いである、などと判断できたりします。

唾液の臭いを嗅いでみる

 口臭の原因の項目で述べますが、口臭の原因のほとんどは口内にある原因物質ができることなのです。

唾液にはその原因物質が混ざっているので、唾液が臭ければ息も臭いと判定できるわけです。

唾液の臭いを嗅ぐには唾液を指に付けて臭いを嗅げばいいわけですが、臭いの原因物質の集まりやすい部分を重点的に調べた方がいいです。

まず一番臭いの原因物質が溜まりやすい場所は舌の上にある舌苔(ぜったい)です。舌を見てみると白い苔みたいなのが付いてると思います。

そこに一番原因物質が溜まりやすいので、そこを指で撫でて臭いを嗅いでみましょう。なければ普通に舌を指で撫でるだけでいいです。

次に原因物質の貯まりやすい場所は歯周ポケットです。これは歯茎と歯茎の間を指で押さえれて臭いを嗅ぎましょう。

最後は扁桃腺です。扁桃腺ってどこだ?って人は下記の画像を参考にしてください。

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ここを指で触るのはちょっと気持ち悪いかもしれませんが、ここには膿栓(臭い玉)や膿栓からでる膿汁が溜まりやすい場所で、これが口臭の原因になることがあるのでチェックしておきましょう。

ただし扁桃腺は非常に敏感な部位ですので、ホントに軽く撫でるだけにしておいてください。雑に触るとリンパ腺を傷つけてしまう可能性があります。

どうしても怖い、気持ち悪いというなら、このチェックは目視だけで済ませてもよいかもしれません。

結局臭い玉がなければ膿汁も出ないので、目視して臭い玉がなければとりあえずは安心してよいのではないでしょうか。

陰に隠れて見えないだけで、実際には膿栓がある場合もあるので、確実に目視で確かめるためには耳鼻咽喉科内視鏡で検査してもらう必要があります。

この3点で確認して、特に臭いが気にならなかった場合は、少なくとも口内の原因物質による口臭はないと考えてもいいと思います。

口臭外来で診てもらう

 上記2つの方法でチェックしてもなお、気になってしまう人は口臭外来で診てもらうことをお勧めします。口臭外来では、専用の口臭測定器を使って細かく調べてもらうことが可能です。

また、医師も直接息を嗅いで口臭の程度を判断します。友人など相手にチェックしてもらうのは恥ずかしいかもしれませんが、相手が医師なら大して気にならないのではないでしょうか?

口臭の原因は?口臭の原因を特定しよう

上記の方法で口臭チェックを行い、口臭があると判断した方は、その口臭の原因を探りましょう。

口臭の原因は大きく分けて生理的口臭と病的口臭に分けられます。

病的口臭

歯科疾患(舌苔、歯周病、歯肉炎、歯垢、虫歯など)

口臭の約90%が口内に原因があるとされています。具体的には歯周病、歯肉炎、歯垢、歯石、虫歯などの歯科疾患であり、その疾患病巣で臭いの原因物質が生成されます。

ですので、口臭が気になる方はまず真っ先に歯科疾患を疑うべきです。一度歯科検診を受けてみましょう。

歯科検診で問題がなければ、舌苔や悪性腫瘍(口腔癌)が原因かもしれません。舌苔は上記でも説明した通り、舌の上に付着している白い苔のようなものです。

病的口臭は、この舌苔と歯周病が原因のほとんどを占めており、特に舌苔での臭いの原因物質の生産量が多いです。

耳鼻科疾患(副鼻腔炎咽頭喉頭の炎症、悪性腫瘍など)

喉や鼻に炎症が起こると、膿栓ができやすくなってしまい、それが口臭の原因になることもあります。

膿栓とは臭い玉とも呼ばれます。扁桃腺の穴にできる食べカスや細菌、免疫物質の死骸が溜まったものです。

口臭外来で著名な中城歯科医師によると、歯科疾患がないのに口臭が気になるという方は膿栓が原因であるケースも多いそうなので、こちらの原因も考えてみるべきだと思います。

全身疾患(糖尿病、肝臓疾患、腎臓疾患、消化器系の疾患など)

糖尿病や肝臓疾患の症状として、口臭がキツくなることがあります。しかしこれらが原因の場合には口臭以外の症状が出ているはずですし、どのみち病院で治療することになるのであまり考慮する必要はないかと思います。

生理的口臭

これは特に口臭がキツい人だけでなく、誰にでもあるものです。起床時、空腹時、緊張自、疲労時などは唾液の分泌量が減ります。すると細菌は増えてしまい、臭いの原因物質が作られやすくなるため、口臭がキツくなります。

これは一時的なものですが、唾液の少ない状態が慢性化すると、歯周病、虫歯、舌苔、膿栓などの口臭の原因となるものができやすくなってしまうため

きちんと対策をとり、できるだけ唾液の分泌量が少なくなっている時間を短くすることが大切です。

妊娠、生理、ストレス

これらが原因の口臭は30代から40代の女性に多いと言われています。この年代の女性は子育てが忙しく、職場や家庭でのストレスも多く、ストレスを抱えやすい時期です。

このストレスが自律神経に悪影響を与え、結果として唾液の分泌が減ってしまいます。

生理的口臭の項目で説明した通り、唾液の分泌量の低下は口臭の原因となります。

また、ストレスから抗鬱剤や、睡眠安定剤を服用すると、それも唾液の分泌量低下につながるので、口臭の原因となることがあります。

次に女性特有の現象として生理がありますが、これも口臭の原因になることがあります。生理は体温の上昇やホルモンバランスを崩します。

体温の上昇やホルモンバランスの低下も、結果として唾液の分泌量の低下を引き起こすので、口臭の原因になります。

最後に妊娠している方、妊娠も口臭の原因になることがあります。具体的には、妊娠期間中エストロゲンという女性ホルモンが月経時の10倍から30倍になると言われているのですが

このエストロゲン歯周病菌の増加を引き起こします。妊娠期間が終われば元に戻りますが、この妊娠期間中に口内のケアを怠り歯周病になってしまうと、妊娠期間が終わっても口臭が治らないということが起こります。

思春期

思春期の子供は、体が急激に成長しますが、それに精神面が追い付かず心の状態が不安定になることがあります。

またこの時期は異性への関心が高まり、自分の外見などを必要以上に気にするようになります。また、反抗期の時期でもあるため、親に反抗的な自分と、実際にはその親なしでは生きていけない今の現状との葛藤などからストレスを抱えることになります。

上記でも説明しましたが、そのストレスこそが自律神経に悪影響を及ぼし唾液の分泌量を低下させ、口臭の原因につながってしまうのです。

 原因別の対策

病的疾患の場合

病的疾患は口臭原因の約90%を占めており、おそらくほとんどの方はこれが原因であると考えられます。よって歯科疾患があるならまずは歯科で治療を行いましょう。

そしてそれでも解消しない場合には舌苔がないかチェックし、舌苔があるなら、舌掃除をして舌苔を除去しましょう。

具体的には以下のような方法で舌を掃除します。

舌清掃は、毛先の柔らかい小児用の歯ブラシや目の粗いタオルなどを使ってもかまいませんが、専用の舌ブラシを使うとより効果的です。画像を参考に以下の手順で行ってください。

  1. 鏡を見ながら舌を思いきり前に突き出して、舌の後方に舌苔がついていないか確認してください。
  2. 舌ブラシを鏡で見える最も奥に軽くあて、手前に引いてください。決して力を入れ過ぎないようにしてください。またこの時に息を数秒間止めながら行うと、嘔吐反射が出にくくなります。
  3. 舌ブラシの先を水道の水でよく洗い、舌ブラシの先に汚れ(舌苔)がついてこなくなるまで、1.~2.を繰り返してください。

一日の舌清掃の回数は、起床時の一回で結構です。それ以上行うと舌の粘膜を傷つけるおそれがあります。また舌に傷や潰瘍があるときは、舌清掃を中止してください。

引用元:e-ヘルスネット「口臭の治療・予防」のページ内の「舌清掃の方法」

舌掃除は歯ブラシでただゴシゴシやっていればよいというものではないので、上記を参考に正しい舌掃除を行ってください。

これで舌苔の除去はできますが、これだけでは不十分かもしれません。舌苔ができるのには当然理由があります。

舌苔のつき方には個人差があり、さらに同じ人でも時間帯や体調によってつき方が異なりますが、このような差がなぜ起こるのかはよくわかっていません。しかし寝たきりで食物の経口摂取が困難な患者さんや健康な人でも起床時や絶食時などにその量が多くなる傾向があるようですから、咀嚼・嚥下活動やそれに伴う舌の運動や唾液の分泌量と大きく関係していると考えられます。
さらに口臭の一日の変動リズムも食事のリズムとよく対応しています

引用元:e-ヘルスネット「口臭の治療・予防」のページ内の「舌清掃の方法」

よって、舌苔の除去だけではなく、三食しっかり規則正しく取り、よく噛んで食べるように心がけましょう。

 耳鼻科疾患

耳鼻科疾患は当然耳鼻科で治療を受けるべきですが、結局は膿栓ができやすくなることが口臭の直接的な原因となるため、とりあえず口臭を抑えたいと思うなら膿栓を取ってしまいましょう。

水圧で除去する

膿栓の取り方にはいくつか方法がありますが、自分で取る方法としては水圧でとる方法が一番安全です。

ピンセットや綿棒で取ることもできますが、扁桃腺は敏感な部位であるので、下手をするとリンパ腺を傷つけてしまうことがあります。

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具体的には、左図の丸型洗浄瓶で除去するのがおすすめです。ノズルがあるので、直接膿栓に水を当てることが可能です。

最初は優しく膿栓に水を当て、徐々に水圧を強くしていき、膿栓が取れたら水と一緒に吐き出してしまいましょう。

 

  丸型洗浄瓶

耳鼻科で処理してもらう

膿栓の除去は耳鼻咽喉科の専門です。しかし、耳鼻咽喉科にいくなら膿栓を取ってもらうだけではなく、耳鼻疾患の治療を行ったほうがいいです。膿栓ができやすくなっている原因の耳鼻疾患がなくなるに越したことはないですから。

妊娠、生理、ストレス

これらが原因の口臭はなかなか対処が難しいものがあると思います。まず妊娠ですが、上でも述べた通り、妊娠期間中は歯周病の原因となる歯周病菌が増加するため

歯周病になるリスクが高まり、歯周病になるとそれが口臭の原因になってしまいます。よって、妊娠期間中は特に口腔ケアを念入りに行うほかありません。

参考URLを貼っておきますので、ここを参考にして口腔ケアに力を入れてみてください。

clinica.lion.co.jp

妊娠期間が終われば歯周病菌の増加もなくなるので、それまでの辛抱です。

 次に生理ですが、生理による口臭は免疫力の低下が原因です。免疫力の低下が結果的に唾液の分泌量低下につながっています。

よって抵抗力を高めるように心がけましょう。抵抗力を高めるためには、まず十分な睡眠をとることが必要です。

さらに、いつもよりも栄養価の高いものを食べたり、自分の趣味や運動などを行いストレスをできるだけ溜めないようにする。また唾液が減っているので、水を飲むことも効果的です。

思春期

思春期が原因の口臭は、思春期が終われば解決するので、そう悲観することはないです。成長と共に治るのが普通ですから。

しかし、思春期というのはそんな一瞬で終わるものではないので、できるだけ思春期の間も口臭を抑えたいですよね。

思春期特有の口臭の対策について詳しく書かれているサイトがあるので、こちらを参考にしてみてください。

参考URL:思春期だけの口臭があります

これは思春期のお子さんの口臭に悩んでいる親御さんにもおすすめできるサイトですので、是非参考にしてみてください。